【Life Goes On/サンプル】
小説22p+漫画9pを1冊にまとめております。ちなみに、どちらも神原が書いておりますよ〜。
小説「君の中の永遠」と、漫画「突撃ラブハート」も似たり寄ったりなラブラブバカップルですv
表紙が最初のと非常に似てますが(汗)こちらは『腹チラ短パン』です(笑)

※漫画のサンプルは1番下にあります。

君の中の永遠 サンプル
※サンプルですので一部分を抜粋して掲載しています。
多少改行などで違う部分はありますが、内容は同じです。




「はい、どうぞ」
コトリと置かれたお皿からはいい匂いが漂って来る。どうやらトマトソースを使ったパスタ料理らしいが、
ただのトマトソースではない手の込み具合が伺え、しかも見た目にも美しく盛りつけられ、
段々とプロのシェフじみてきたな、などと呆れながらも顔には出さず、
『ミス パーフェクト』と呼ばれる彼女―遠坂凛はそれに有難うと礼を返す。
横に同じようにして皿が並べられ、そこに座る彼女の従者である剣士のサーヴァント・セイバーは
キラキラとその表情を輝かせている。
それにクスリと笑いながら、家主―衛宮士郎は向かいの席に同じように皿を置いて腰を下ろす。

「そういえば士郎、渡しておいた課題はちゃんと済ませた?」
「ああ」
「じゃあ後で見せてもらえる?」
「わかった」

恒例の魔術と剣の修行をつけに衛宮邸を訪れた凛とセイバー。
夏休みという事もあって時間の余裕の出来た士郎とは違い、凛は『遠坂』の当主として
あちこちへ出向く用事が増えてしまい、なかなか弟子である士郎の魔術指導をする事が
出来なくなってしまったので、夏休みのお約束・課題を出す事でその問題をクリアしている。
「しかしシロウ、今日はあまり思わしくありませんでしたね、体調でも悪いのですか?」

凛の仕事は魔術師達と接触するのが常であり、そんな中へサーヴァントである彼女を同行させ
人目に晒すのは、非常に危険極まりない。
…いわば「釣り堀に餌を投げ込む」ようなものだからだ。何をされるかわかったものではない。
そんなワケで。セイバーは必然的に留守番となり、食事などを衛宮邸にお世話になりつつ、その恩義として、
以前主従だった時のように士郎の剣術の指導をしている。

しかしセイバーとの稽古は体力だけでなく集中力も必要とし、体調不良などの生半可な状態はあっという間に
看破されてしまうのだ。
「う〜ん…ちょっと夏バテ気味なのかも知れないなぁ」
アイスティーを入れながら首を傾げる士郎に、凛は何やら思いついたらしく、胡乱気な視線を向ける。
「どうせ昨夜遅くまでアーチャーとラブラブしてたから調子悪い、とかそんなんじゃないの〜?」
「なっ、そんなんじゃないって!!」
「赤くなるところがますます怪しいわね〜」
かあっと頬を染めて狼狽える士郎に、あかいあくまがニヤニヤと笑いながら追い討ちを掛ける。
「…期待してもらっているところ申し訳ないが、昨日は本当に何もなかったぞ」
そう言って丁寧に盛りつけられたサラダボウルを手に、台所から士郎の従者である
弓兵のサーヴァント・アーチャーが出て来る。
先程のパスタといいこのサラダといい、比較的簡単にしようと思えば出来る料理に
やたらと趣向を凝らす辺り、もはや弓兵よりシェフになった方がイイのでは、とその場にいた
誰もが思うのだが、口に出すと皮肉が万倍になって返って来るとわかっているので誰も口にしない。
「ホントに〜?」
「ああ。何なら今からご期待に添えても構わないが?」
「すんな!!」
「あ〜はいはい。ラブラブなのはわかってますから結構ですもうお腹一杯です〜」
疑わしげな声を出す凛にニヤリと笑うと、隣に座る士郎の肩を掴んで引き寄せようとするので、
掴む手をペシリと叩いて拒絶する。
「昨日は……ここのところ雨が多いから気になってた屋根の修理を、いい天気になったもんで
 2人してつい熱を入れてやっちまって。炎天下でもあったし、そのせいで少し疲れてたのかもな〜」
アーチャーの手をひっぺがしつつ、顎に手を当てて昨日の事を思い出して語る士郎に、
何やら凛がガクリと項垂れる。
「アンタ達…せっかく一緒にいるのに何でそんな所帯じみた事してるワケ?華がない生活ね〜……」
「何でさ」
凛の言葉にキョトンとした様子で尋ねる士郎に、もはやウンザリといった様子で説明する。
「あのねえ、貴方達それでも一応恋人同士なんでしょ?お互い家事にいそしんでないで、
 たまには気分転換〜とかって外に出掛けるとか考えないワケ?
 ―それに、たまには身体休めなさい、休みに入って更に身体酷使してどうすんのよ」
最後には本音がもれてしまったようで、己でそれに気付いて頬を染めながら、プイと視線を逸らす。
思わぬ気遣いに表情を緩めつつ、士郎は礼を述べながらも「身体を動かしてる方が楽だから」と返して来た。
「ですが、何事にも限度というものがあります。あまり無理はしないで下さいね、シロウ」
「うん、有難う」
心配そうに言うセイバーに頷きを返している様子を見て、凛は何を言っても無駄だと悟ったのか、
深い溜息を洩らす。

「………ところで、いつになったら食事を始めるのですか?」

ずっとお預け状態のままだった事に業を煮やしたらしいセイバーが、ポツリと呟く。
「あっ……忘れてた、ごめんごめん!!」
「じゃあ戴きましょう」
凛の号令と共に夕食が始まる。セイバーは満面の笑みでコクコクと頷きながら美味しそうに食べ、
それを向かいの席で見て士郎は嬉しそうに微笑む。
一方アーチャーは黙々と食事を続けているが、その向かいの凛は何故かアーチャーをギロリと
睨みつけている。
その視線に気付いたアーチャーが凛と視線を合わせるやいなや、何やらアイコンタクトがあったらしく、
了解した事を表すようにお互いでコクリと頷き合う。





To be continued...

漫画 突撃ラブハート サンプル
※各シーンを切り貼りして掲載しています。

突撃ラブハート サンプル
漫画にはセイバー/凛/などが出て来てます。


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